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環境三学会合同シンポジウム2018「SDGs時代の社会デザインを考える:人文社会科学からの新たな挑戦」

SDGs時代に対する人文社会科学ならではの挑戦のあり方とは?
現場と向き合い続けてきた環境三学会が、新たな学問の姿とSDGsへの貢献について議論します。

日時 2018年6月23日(土)13:00~17:30(開場12:30)
場所 明治学院大学 白金キャンパス 3号館 3101教室
参加費 無料
参加申込み メールかFAX:準備の都合上6月15日までにお知らせください
メールアドレス:3gakkai2018★gmail.com(★を@に置き換えてお送りください)
FAX:047-136-4801

プログラム

開会挨拶(13:00~13:10)
谷口吉光 (環境社会学会会長/秋田県立大学教授)
趣旨説明(13:10~13:20)
福永真弓 (環境社会学会/東京大学准教授)
富田涼都 (環境社会学会/静岡大学准教授)
第一部 報告(13:20~15:40)
蟹江憲史 (環境経済・政策学会/慶應義塾大学教授)
清水万由子
(環境社会学会/龍谷大学准教授)
礒野弥生
(環境法・政策学会/東京経済大学名誉教授)
休憩(15:40~16:00)
第二部 パネルディスカッション (16:00~17:20)
コーディネーター 福永真弓
パネリスト 第一部報告者、コメンテータ
コメンテータ 秦康之(環境省 環境計画課長)

川廷昌弘(博報堂 広報室CSRグループ推進担当部長)
総合討論
フロアからの質問への応答を交えた総合討論
閉会(17:20~17:30)
閉会挨拶 大塚直(環境法・政策学会/早稲田大学教授)

趣意文

2030年を目標年とした国連の「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals、SDGs)」のもと、持続可能な社会の具体的な社会デザインと社会実装が進んでいる。途上国を対象に、開発を中心的主題に据えていたミレニアム開発目標(MDGs)と異なるのは、先進国や市場・企業が積極的担い手として躍り出たことである。
 しかしながら、SDGsが掲げる目標の政治的決定過程も含め、具体的な目標の妥当性や、目標同士の関係性など、具体的な実装と共に論じられるべき点も多い。その意味で、批判的かつ建設的に理論と実装の両者を支える学術分野からの貢献が強く求められている。
本シンポジウムでは、SDGsに対してどのような学問的貢献が可能か、その意義や課題とは何かを、それぞれの観点から共有したい。特に、人文社会科学系の環境学が、SDGsという概念とその周辺に環境・経済・社会が再編されている状況に対して、どのようなポジショニングを確立できるかを論じたい。それは、政策や市場・経済活動、工学的社会実装などとの積極的な結び方を議論することでもあるが、同時に、実践も含めた具体的な学術的連携の土台をどのように作るか、という議論でもあろう。
 これらの問いの背景にあるのは、新しい学問像の展開の必要性である。すなわち、工学的・システム論的デザインやシナリオアプローチが先に進む現状の中で、デザインの学としての人文社会科学の模索が求められている。本シンポジウムでは以上を踏まえ、国際的な議論を踏まえたSDGsの具体的な政策化の試み、環境再生における主体形成や核となる環境民主主義の構想と実現、具体的な公害の現場からこそみえる被害救済・環境再生を貫く社会デザインの模索に関するそれぞれの報告を手がかりに、SDGs時代に対する人文社会科学ならではの挑戦のあり方について議論したい。